バイオマテリアル、ガラス、ポリマー、および金属の一部の材料は、力学特性に関してかなりの時間依存性を示す場合があります。従来の準静的ナノインデンテーション測定のみでは、これらの粘弾性を有する材料について力学特性を完全に評価することが困難です。 ブルカーは伝統的なダイナミックメカニカルアナリシス理論(DMA)をベースに、ナノスケールの材料をin-situで力学特性評価を行うために、ナノ動的測定オプションを確立しました。
ナノ動的測定オプションを用いると、試料を押し込んだ状態で圧子を振動させ、その際に得られる振幅と位相シフトがロックインアンプにより測定されます。この技術により、材料の接触剛性および減衰特性を正確に測定することができ、貯蔵弾性率(E ')、損失弾性率(E ")、tanδの算出が可能です。また、変形を電子顕微鏡で同時に観察しながら様々な材料または構造体においてクリープ試験や疲労試験などを行うことのできる、様々な測定モードもご用意しております。